野菜も笑顔に!スマイル農家女子まいまいの栽培日記~小松菜編~
こんにちは。楽天農業株式会社の清水麻衣(しみずまい)です。食べ物で人を幸せな気持ちにしたいと思いながら農業をしています。今回は静岡より「小松菜の栽培日記」を笑顔でお届けしていきます。
野菜の栽培日記~小松菜編~
今回の栽培日記は「小松菜編」です。小松菜も前回の小かぶと同じく、土づくりの後に畝(うね)を整えて、播種(種まき)をし、灌水(水やり)をします。その際、冬は温度が低いのでペットボトルをさして保温をしていきます。
野菜も人間と同じように「病気」になることがあります。今作では写真のように葉が黄化(黄色く変色してしまうこと)してしまいました。黄化が起こる原因は1つではありません。栄養不足だったり、気温が合っていなかったり、病原菌によるもので、特定するのは難しいのです。
有機農業では自然由来の肥料や農薬しか使用しないため、即効性のある化学肥料には頼りません。だからこそ野菜がどんな状態であるかを日々観察して早めに対応することが大切になってきます。
今作の病気の原因は、肥料不足の可能性があると考えて、有機栽培でも使用できる液体の肥料をあげて対応しました。写真のような動噴(動力噴霧器:どうりょくふんむき)という機械を使って追肥(生育途中に肥料をあげること)を行いました。
他にも、アブラムシが発生してしまった小松菜もありました。密植状態が原因なので、アブラムシがついた小松菜は廃棄して、近くの作物にも被害が出ないようにしたり、換気をして風通しをよくする対応をしていきます。
アブラムシの対策には、あのかわいいてんとう虫が助けてくれるんですよ。てんとう虫はアブラムシの天敵で、てんとう虫1匹あたりアブラムシ10匹くらいを捕食してくれます。
見てください、こんなにきれいな小松菜ができましたー!!
今作もいろんなハプニングがありましたが、小松菜を収穫し、お客様にお届けすることができてよかったです。
小松菜にもいろんな種類があります!
実は小松菜といっても様々な種類があります。私は去年の秋から5種類ほどの品種の小松菜を栽培しました。小松菜は1年を通して栽培できる野菜なので、どの時期でも栽培できる品種もあるのですが、品種によってもさまざまな特徴があります。いくつか去年と今年栽培した品種を紹介します。
こちらがこの冬収穫した「東京黒水菜(とうきょうくろみずな)」という品種の小松菜です。品種名に水菜とついていますが小松菜で、通年栽培できる品種です。濃い緑で茎がしっかりとしていて食べ応えのある小松菜になります。
こちらは秋、冬に私たちも栽培している「楽天(らくてん)」という品種です。名前に楽天とありますが楽天ファームと関係はなく、タキイ種苗さんから出されている品種になります。低温期の伸長性に優れているので秋冬栽培に適しています。色は東京黒水菜よりも薄く、茎が細くて、私はサラダとして食べるのも好きです。
他にも「ちぢみ小松菜」という葉が縮んで食感のいい品種や、「むらさき祭(まつり)」という紫色の小松菜も栽培しました。
品種によって同じ野菜でも様々な特徴があるのでとってもおもしろいです。その時々で最適な品種を選んでいますので、どんな野菜が届くのかも楽しみにしていただけると嬉しいなと思います。
野菜セットってどんな野菜が入ってる?
楽天ファームの野菜セットには、4種の野菜セットと7種の野菜セットがあり、それぞれ旬の野菜を楽しんでいただけるように工夫しております。中身はおなじみの野菜を中心にしておりますが、ちょっと変わった野菜をお入れすることもあります。
もうすぐ春!対策を考え中です
こちらは「スティッキオ」といういい香りのする日本生まれのイタリア野菜です。フィノッキオというイタリア野菜を日本で改良して生まれた品種になります。
他に、スイスチャードというカラフルで見た目のかわいいほうれん草の仲間もあります。私は楽天農業に入って、初めて知った野菜がたくさんあります。野菜セットに入れる野菜は、私たちの旬のおすすめになりますので、はじめての野菜との出会いがあった際は楽しんでいただけますと幸いです。
野菜を栽培する際、保温目的や虫害から野菜を守るためビニールハウスなどで被覆(ひふく)をするのですが、最近は日中と朝晩の気温差が激しく、温度にあった被覆に調節していくのが大変です。
温度によって、被覆資材を何にしようか考えて張り替えをしたり、日中の暑い時間は湿気がたまらないよう換気をして病気にならないように対策をしたりしています。
日々野菜にとっていい環境を考え、迷ったらメンバーで相談しながら頑張っています。
プライベートの習慣
学生時代は部活動に励んでいたのですが、その時に競技以外にも学んだことが、今も私の心の支えになっています。
その1つに「今日のありがとうを3つずつ書く」ということがあります。今も大切だなと思って、日記に嬉しかったこと、ありがとうと思ったことを3つずつ書いています。1日の終わりに幸せな気持ちになれるのでおすすめです。
さて3月になり、これから暖かくなる季節ですね。野菜の生長スピードに負けないように、そしてこれからもみなさんに食べて幸せになってもらえるような野菜をつくれるように頑張ります。
- この記事の情報は掲載開始日時点のものとなります。
- 農作物は、季節や天候などにより状況が変わります。
- 掲載内容は予告なく変更されることがありますのでご了承ください。