Withコロナの農業は?楽天ファームの感染対策と現場のリアルな声~農地編~
楽天ファームの新型コロナウィルスによる影響は?今回は愛媛の畑で、農薬を原則使わない安全・安心な有機栽培のオーガニック野菜を育てている農地スタッフの皆さんに、コロナ禍での仕事の変化やコロナ感染対策の実情について聞きました。
畑と事務所でマスクをオンオフ:農場長の声
こんにちは。農場長の田中泰司(たなかたいじ)です。楽天ファームは、愛媛県、静岡県、広島県に自社農場がありますが、今は愛媛県の農場長をやっています。サラダ野菜班や原体野菜班などの各チームで、うね立てから作付、間引き、収穫までを協力して行えるよう、改善の日々です。
――コロナ禍になって変化は?
農地では特にないですね。この広い畑での農作業は、もともとソーシャルディスタンスが保たれていますし、作業中はマスクをしていたらキツイので、農地ではノーマスクです。
――コロナ感染対策はいかがですか?
事務所での作業の時は、入り口でアルコール消毒をして、マスクを着用してから行っています。
あとは農地でも、ランチの時に距離をとるようにしたり、車の中で食べるなどして、みなさん気を付けるようにしています。
――PCR検査はしていますか?
はい、楽天グループ本社からスタッフ全員に検査キットが渡されて、唾液を採取して提出しました。普段から気を付けていたとしても、やはり全員が陰性でしたという結果を聞くと、ほっとしますよね。
――コロナ禍によって転職してきたスタッフは?
うーん、転職ではないですが、もともと兼業でカメラマンをやられていた青木さんが正社員になりました。お話を聞いてみてください。
コロナ禍でカメラマンから農家へ:青木さんの声
こんにちは。青木数哉(あおきかずや)です。昨年まで農業はバイトで入っていたんですが、今年から正社員になりました。
――カメラマンのお仕事で変化があったのですね?
そうですね。新型コロナウィルスの影響で結婚式場が倒産して、ウェディングの撮影が激減してしまいました。フォトグラファーにとっては大打撃で、みんな大変ですよ。
――それで青木さんは農業一本にしたんですね?
ええ、農業は仕事がなくならないので(笑)こんなことになるとは思っていませんですが、先に農業をはじめておいてよかったです。パラレルワークがリスクヘッジになりました。
自分のフォトスタジオは、今はほとんど妻の仕事場になっていますが、そのままにしてあるので何かあれば撮影はできますよ。
――青木さん、いつも素敵な写真をありがとうございます。
楽天農業(株)には農家として入りましたが、カメラマンの仕事を活かして、みなさんに喜んでもらえるならばうれしいですね。
元歌舞伎町ホスト:サラダ野菜班リーダーの声
こんにちは。サラダ野菜班のリーダー田中邦典(たなかくにのり)です。会社では係長になりました。今はカットサラダに加工する野菜を主に作っています。
――コロナ禍になって変化は?
ないですね。全然変わりません。農業って生活に欠かせない食事に直接的に関わるし、愛媛の山奥にいたら人もいないし、やっぱり東京とは違いますよね。
――前職の歌舞伎町のホスト仲間は大変だったのでは?
はじめはね!休業したり、閉店したり、すごく大変だったみたいですが、力のあるところはすっかり回復していますよ。お客様の傾向として、お金の使い方がより派手になっているようです。行動が制限されて、海外旅行にもいけないですし、自粛で散財する場所が少なくなったのも理由かもしれませんね。
――いつも仲間と楽しそうですね?
そう?でも最初は怖いって言われますよ。元ホストのくせに人見知りというか、まずは壁を作って、全然しゃべらないんだよね。
だけど頼まれるとハイハイって何でもやるし、人の面倒をみるのは好きなので、いつのまにか熱く語り合ったりしているから、楽しそうに見えるのかな。
――他の皆さんはどうですか?
何でもできる頼れるアニキ!邦さんは憧れの存在です!(写真中央:室地一樹さん)
邦さんは人との関わりをとても大切にしていて、相談にも親身に話を聞いてくれます。仲間からの信頼も厚くて、いつもみんなの輪の中心にいるムードメーカーですね。(写真左:尾嶋佑太さん)
個人のお客様が増加:原体野菜班リーダーの声
こんにちは。原体野菜班のリーダー德永光勇輝(とくながみゅうき)です。今は野菜セットなど、加工をせずにお客様にお届けする野菜を主に作っています。
――コロナ禍になって変化は?
売り先が変わりました。レストランへの出荷が減ってしまったのは悲しいのですが、でも個人のお客様の野菜セットが伸びているようでうれしいです。おうち時間で、オーガニック野菜などのいいものを食べようという気持ちなのかなと思っています。
他には、ミーティングが遠隔のオンラインになったり、会議室に集まっても距離をとるようになったり、マスクをしたりといった変化がありますね。
――栽培する野菜に変化は?
育てる種類は変わっていませんが、もともと原体野菜班はバラエティにとんだ品種を育てています。
左から菊池光浩(きくちみつひろ)さんは「長なす」と「白なす」、中央の僕は「うす紫色のなす」、右の田中あゆみさんは「長なす」と「つららラディッシュ」を持っています。
――うす紫色のなすって綺麗ですね!味は違うんですか?
味は、なすです(笑)濃い紫とうすいのはあまり変わらないと思います。白なすは、火をいれるとトロトロになるので、トロなすとか呼ばれたりして、甘くて美味しいですよ。なすにもいろいろあって面白いですよね。
サステナビリティを広げる
――最後に再び農場長、Withコロナの農業はどうですか?
農地の作物はどんどん育つので、農家の私たちには自粛はありません。でも仕事があるのはありがたいことだと痛感しています。
Withコロナによって、ライフスタイルや環境保全などへの意識が変わった人も多いかもしれません。
楽天ファームの農地では、今日も変わらず、農家が手をかけて、農薬・化学肥料に頼らないオーガニック農業を行っています。有機栽培によって、農地の河川に流れ込む有害物質の量を減らし、自然の動物や虫、微生物などと共生できる持続可能で地球環境にやさしい環境づくりを大切にしています。
これからもサステナビリティを広げ、大地の恵みを野菜にたっぷり蓄えて、皆さまにお届けできるようがんばっていきます。
編集後記
愛媛の大地って本当に気持ちがいい!皆さん、きっちり作業をしつつも笑顔で楽しそうなんです。今回は取材と撮影だけのつもりが、農場長からのプレッシャーで「間引き」を少し手伝いました。秋とは言え直射日光の下での農作業はすぐに汗をかき、マスクをしていたら苦しくてすぐに外しました。筋肉痛もいい思い出です。(担当:Motty)
- この記事の情報は掲載開始日時点のものとなります。
- 農作物は、季節や天候などにより状況が変わります。
- 掲載内容は予告なく変更されることがありますのでご了承ください。