子どもたちに安心安全な野菜を届けたい!完全無農薬、除草剤も肥料も使わない野菜の秘密

子どもたちに安心安全な野菜を届けたい!完全無農薬、除草剤も肥料も使わない野菜の秘密
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2020.03.05

「極力外からのものを畑に入れない!」子どもたちにより安心安全で美味しい野菜の提供を目指す、子どもの野菜湘南藤沢農場の春日和己(かすが かずみ)さんへ、野菜の魅力とこだわりなどをインタビューしました!

野菜を育てるのは子どもたちのため

――なぜ『子どもの野菜』なのですか?

私が農業と出会ったのは2013年なのですが、その当時、都内で子どもが学校給食を食べてアレルギーで亡くなるということがあり、とても心が痛みました。

ちょうど私は公務員の定年を迎えるにあたり新たな仕事を探していて、体験農園と出会った頃だったので、安心安全な野菜を子どもたちに食べてもらいたいと思うようになりました。

――だからこそ農園名に「子ども」が入っているのですね。

そうです。子どもたちに安心安全で美味しく、栄養の豊富な野菜を学校給食に提供する事を目的として栽培しています。

写真:学校給食として大根95㎏、にんじん37.5㎏

ただ学校給食用の野菜は大きさなどの規格が厳しく、低価格での出荷が求められます。そのため、子どもの口に入る食料にも関わらず、完全無農薬の野菜を使用することが難しいのが実情です。そのような現状を打破したいという思いから、毎年挑戦しています!

ホッとした幼稚園の芋ほり会!

――農業をやっていて一番うれしかったことを教えてください。

農業をはじめてすぐ、全くサツマイモを作ったことのない自分に、市内最大の幼稚園からサツマイモ掘りを依頼されました。園児300人分です。

ところが、その後に隣の畑の人から聞かされたのは、「この畑では今までサツマイモがつるボケ(つるばかり育って実が大きくならない)になってうまく育ったことがない」ということでした。契約をしたのはいいものの、もし実際に芋がまともに育っていなかったら、どう賠償したらいいのかと、ものすごく心配しました。

しかし、結果は大豊作!
幼稚園児がバス5台で、2日間にわけて来てくれましたが、コンテナに入りきらないほどの大収穫で、幼稚園の人たちも大よろこびしてくれました。この時ほどうれしくホッとしたことはなかったです。それから毎年実施していて、もう5年になります。

野菜の『品種』についてもっと知ってほしい

――春日さんは野菜の品種を組み合わせて販売されていますよね?

はい、食べ比べをして色々な味を味わってもらいたいからです。玉ねぎだったら黄色玉ねぎ(アトン)と赤玉ねぎ(湘南レッド)、大根だったら青首大根と三浦大根など、同じ野菜でも品種によって味が違うので、それを楽しめたらいいじゃないですか。

八百屋やスーパーに行っても、品種名って書いてないですよね?ニンジンでも向陽2号(品種名)なんて書いているものはなく、ニンジンはニンジン。大根も神奈川県産とか、どこ産っていう情報がせいぜい書いているだけで、こだわりは少ないように思います。

私は野菜の味でいうと、土とかよりも、種とか遺伝子的なところが大きく作用すると考えています。だからこそ美味しい品種を研究して、これだと思った物を育てて、それをお客様に食べてもらうことにこだわっています。

農法へのこだわり

写真:ブロッコリーの葉っぱを畑に還している春日さん

――農法へのこだわりを教えてください。

子どもの学校給食になることを想定しているので、最もこだわるのは安全であることです。2014年の耕作開始以来、農薬、除草剤はもとより、肥料も畑の外からのものを土に極力入れないで栽培しています。収穫後の野菜くず、雑草も土に還るように努めています。

また収穫後のサツマイモのつるは、焼いて灰にして肥料代わりに活用しています。ただ保温や保湿、雑草防止にはマルチが必要なので、それは生分解性マルチ※を使用し、環境への配慮をしています。

※生分解性マルチとは
土壌中の微生物によって分解されるフィルムのこと。土の温度や湿度を保ち、雑草の抑制効果がある。

実はうれしいユーザーさんからのリクエスト!

――ユーザーさんから葉っぱも人気ですよね!

ええ、こういうリクエストは非常にありがたい!
葉っぱも一緒にお送りすることで、お客様にこういう状況だったから、こんな風に収穫できました、葉っぱもこういう状態でした、という畑の生の情報を伝えられるからです。

ですから実はコメントがなくても、できる限り葉っぱを付けて送っています。調理しないかもしれないけれど、葉っぱも食べられるということを知ってもらいたいからです。食べられることを知らなかったという人には、ブロッコリーの葉っぱを湯がいてみようかなと食べるきっかけを作れたらうれしいです。

印象に残るユーザーさんの声

――Ragriをやっていて一番心に残っていることは何ですか?

端的に「春日さんの大根は、今までで一番美味しかったです」と言ってもらえたことです。もうこれ以上ないという褒め言葉です。あとは、「おいしかったです。千切大根には蜂蜜で大根あめを作りました。麦茶に入れて飲んだのが喉に効いたみたいです。後の大根にすし酢でなますにしたものも美味しかったです」などのコメントもありがたいです。

お客さまからコメントは、何より励みになりますし、やりとりをしていた方に発送するときは、例えば「だんごママさんによろこんでもらえますように」とか想って、梱包をします。

実はすごく気になるのが、期待はずれだったなどのコメントをもらえないことです。自分としては叱咤激励を改革改善に役立てたいと考えていますので「クレーム」情報も歓迎します。

作物の成長と一緒に農家とのやりとりも楽しんでいただけるとうれしいです。頂いたコメントへの返信は24時間以内にするように心がけています。

編集後記

とても風が身に染みる日でした。私にとって初めての取材となったこの日は、初めて会う春日さんに対してとても緊張していたことを覚えています。ところがいざ到着すると春日さんの身に着けていたフェイスマスクを見てとても和まされました!そして途中から寒さを忘れるくらい取材に花が咲きました。また、帰りにいただいたブロッコリーは今まで見たことがないほど大きく、歯ごたえがあり、今までで一番美味しかったです!今回はお忙しい中、取材を引き受けてくださりありがとうございました。

  • この記事の情報は掲載開始日時点のものとなります。
  • 農作物は、季節や天候などにより状況が変わります。
  • 掲載内容は予告なく変更されることがありますのでご了承ください。
CATEGORY :農家さん

ライター情報

  • Noumusubi
  • takky

    農むすび編集部にインターンシップをしている大学生。両親の実家がどちらも農家で農業には昔から親しんできた。現在は、スペイン語話者向けの日本の魅力を発信するメディアを作るため奮闘中!Mottyから日々、ご指導を受けています。