本場のボルシチは違う?ビーツを使いロシア出身楽天スタッフの母のレシピを再現!ーロシアの台所編
人気急浮上の真っ赤な根菜「ビーツ」の調理方法をご存知ですか? 楽天スタッフのセルゲイさんとロシアの代表的な家庭料理「ボルシチ」で本場のおふくろの味を再現しました。さて、上手くいくでしょうか…
ボルシチに挑戦
寒い時期にコトコト煮込んだ「ボルシチ」は、極寒の地ロシアでは心身ともにあたためてくれる最もポピュラーな家庭料理です。セルゲイさん(写真中央)いわく、日本でいうお味噌汁のように、ボルシチはその家庭特有のおふくろの味があるそうですよ。今回のためにウラジオストクに住むお母さんからレシピを取り寄せて、日本語に訳してくれました。そしてビーツは、楽天ファームのオーガニックのものを使い調理します。ロシア人も大好きな「ビーツのボルシチ」です。
高嶋純子先生の指導のもと、農むすび編集部のキカ(写真左)、撮影アシスタントのまっつん(写真右)がセルゲイさんと3人でボルシチづくりに挑戦します。
<材料:4人分、所要時間:調理時間30分~(煮込み時間除く)>
‐ビーツ ~470g 中2本程度
‐ジャガイモ ~330g 中4本程度
‐ニンジン ~100g 中1本程度
‐玉ねぎ ~130g 中1本程度
‐キャベツ 500g
‐牛肉 300~400g(※)
‐トマトペースト 70g
‐植物油 50ml
‐塩、黒コショウ、ローリエ、サワークリーム
※牛肉はお母さんのレシピにあった骨付きが手に入らずフィレ肉を代用しました
お料理初心者のゆるふわ3人組で無事におふくろの味を再現できるか、ハラハラドキドキしていたら、初っぱなから大問題が勃発!!
セルゲイ:ボルシチを作るにはビーツだけでなく他の野菜や肉も用意する必要があります。味付けは、塩・黒コショウ・ローリエでシンプルに。そして、ロシアでは必ず冷蔵庫に入っている「サワークリーム」もお忘れなく。
純子先生:そういえばキカさんにお願いしたサワークリーム、この後の亀ケーキにも使うけど、1つだと量が足りなくない?(やや怒)
キカ:きゃ。量を見るの忘れてた…。(汗)
セルゲイ:ボルシチを美味しくするためにサワークリームは欠かせないもの。ひと口入れるだけでふわっと爽やかな酸味が加わり一気に奥行きがでるから。サワークリームが入ったのと入っていないのと2度楽しんでほしいんです!!
キカ:は、はい…。(ロシア人にとってサワークリームはそんなに大切なんですね)
まっつん:あの…。僕今からスーパーへ買いに行ってきますー!!
キカ:Спасибо(ありがとう)!
楽天ファームのオーガニックビーツを使いました
セルゲイ:ロシア人も大好きなビーツは、見ためも真っ赤でとても華やかだよね!そういえば、日本のビーツは俺が「Дача(ダーチャ)」で作っていたビーツより小ぶりで、色も濃くて形がキレイだね。
キカ:ロシアはビーツのサイズも違うのね。このビーツは楽天ファームの愛媛農場から産地直送してもらったんですよ。鮮度が良くみずみずしいでしょう。
純子先生:ビーツは水から茹でてくださいね。
セルゲイ:ちなみに、ビーツをカットすると、手のひらや、まな板、調理器具まで真っ赤になるから驚く人も多いよ。その昔、ロシアではほっぺにビーツを付けてチークみたいにしていたらしいよ。
キカ:ビーツでチーク⁉ 可愛いかも。再現してもらってもよいでしょうか?
セルゲイ:え、マジ照れる。しょーがない。こんな感じ?
いざ!おふくろの味を再現
Step1◆ブイヨン(出汁)を作る
牛肉を鍋に入れ、冷たい水を注ぎ、湧いたら火を落としてブイヨンが透明になるまでゆでます。しばらくしたら落し蓋をして弱火にし、さらに茹で続けます。ほどよく茹だったらブイヨン(出汁)から肉をすくいザルに取り置きします。
(POINT!)ゆでる過程でできたお肉のアクは必ず丁寧にとり除き、ブイヨンがなるべく透明になるまでゆで続けましょう。またブイヨンが沸騰しないよう、こまめに温度調整を。
Step2◆野菜を切る
玉ねぎ、ジャガイモとビーツは皮をむいて洗います。
ジャガイモは大きめの立方体状に、玉ねぎは小さめにニンジンは細切りにします。ビーツはおろし金で下します。キャベツは細く千切りに。切り終わったキャベツはすこし手で揉むことで柔らかくジューシーになります。
(POINT!)わが家のボルシチは大きい目のおろし金を使って調理していました。子どもの頃は、ひたすら野菜をすり下ろすお手伝いを任されてた。ビーツが赤いから「指すって血が出た~!」とか妹とふざけあったりして(笑)あー懐かしい。
Step3◆炒める
フライパンを温め、玉ねぎが金色になるまで軽く炒めます。次に人参とビーツを入れ強火で5分くらい炒めます。トマトペーストを半量と、水、塩・黒コショウを入れて蓋をし、とろ火で時々混ぜながら10分ほど煮ます。そして、残りのトマトペーストと水(100mlくらい)を入れてしっかり混ぜます。
Step4◆煮込む
切ったジャガイモをブイヨンに入れたら火力を最大まで上げ、ブイヨンが沸き始めるのを待ちます。次に切ったキャベツを入れ、ジャガイモが煮えるまで中火で茹で、その後、一番低い火で10~15分くらい茹でます。ザルに取り置きしていた肉を投入して、全体によく混ぜて馴染ませ、最後に、香り付けにローリエの葉っぱを2枚入れます。
Step5◆完成
何回か味見して、必要であれば黒コショウを入れて下さい。弱火でまた10分~15分じっくりと煮て出来上がり!
セルゲイ:そうそうこの香り!あれ、でもちょっと味が薄い? 純子先生、調味料は何を足したらいいかな?
純子先生:セルゲイさんしか正解がわからないおふくろの味ですから。自分で思い出しながら味を再現してください。
セルゲイ:は、はい!(なんか緊張する…)
一同:セルゲイさん、がんばって!!!私たち見守ってるから。
セルゲイ:うーん…。コショウか塩か。そう、コショウだ!
セルゲイ:これだ!これです。おふくろの味。
――完成品を味見。ロシアで食べていたボルシチの味と比べてどうですか?
――最後にみんなで美味しくいただきました♪サワークリームを足すと、味が爽やかに!
キカ:日本のロシアンレストランでいただいたボルシチの味と比べると優しい味付けです。野菜たっぷりで、健康にも気遣い、栄養のバランスを考え、子供も美味しく食べれるロシアのおふくろの味でした。
編集後記
世界の台所・おふくろの味企画について
珍しい野菜が多いラグリの魅力である一方で「食べ方がわからない」というお声や、レシピをインターネットで調べているユーザーも多いなと気づき、この企画を思いつきました。ふるさとの味をぱくっとひと口含むと、遠く離れていても一気に、時空や距離を超えて、記憶や想いがつながることってありますよね。食やラグリの野菜を通して、レシピだけではなく、ふるさとや世界の食文化を、ほっこり、つなげられたらうれしいです。キカ
- この記事の情報は掲載開始日時点のものとなります。
- 農作物は、季節や天候などにより状況が変わります。
- 掲載内容は予告なく変更されることがありますのでご了承ください。