宮崎の新しい特産を目指す大粒ライチ！数あるトロピカルフルーツの中からライチに見出した可能性

―ミキファームさんはどんな農園？
先代の社長がトロピカルフルーツの生産販売や観光農園の先駆者として、40年前にスタートしました。
今は2代目社長が引き継いで、「開かれた農業・立ち寄りやすい農家」を目指して、観光農園にカフェを併設したり、加工品にも力を入れているところです。

―どんなトロピカルフルーツを作っている？
ステビア、アセロラ、スターフルーツ、ブルーベリー、マンゴーなど様々なものを栽培してきましたが、今のメインは“ライチ”とさつまいもの“紅はるか”ですね。

―ライチはいつから栽培されている？
ライチを初めて栽培したのは、18～20年くらい前になります。最初は試験的に少しだけライチの栽培を始めたのですが、今ではビニールハウスの中で約1,000本のライチの樹を育てています。

農場で初めて生ライチを食べた時に「ライチってめっちゃ美味しい‼」って感動したのを今でも覚えています。

―冷凍のライチとは違う美味しさ？
やっぱり違いますね。冷凍ライチは海外産のものが多く、小さめの品種が来ているみたいです。

ミキファームで作っているのは“ジャカパット”という品種で、大玉になるというのが1番の特徴です。大きいものになると、ゴルフボールかそれよりも大きくなります。味は酸味が少なくて、甘さは糖度16度を超えるくらいになるので、ほとんどの方に愛される美味しさじゃないかと思っています。

冷凍されていない「生ライチ」は輸入ライチに比べると、果実の水分量や甘さ・香りの全てにおいてまるで別物と言える程の違いがあります。一度生ライチを食べると、冷凍のライチが食べられなくなるかもしれません（笑）

 ―生ライチを食べた方の感想は？
ライチの摘み取りに来られたお客さんは、その場で生ライチを食べると「おいしい！」と仰ってくれます。それがやりがいになりますね。
お客さんの中には、1シーズンで3回も4回も来てくださる方もいて、「ここに良いのがなってますよ」とこちらからお声がけしたりもします。直接お客さんとやり取りできたり、反応を伺えるのは嬉しくもあり、面白いところです。

―逆に、大変なことや難しいことは？
それはもう、いろいろと（笑）
とにかく心配なことは、ちゃんと花が咲くか、花にも雄花と雌花があるんですけど、特に雌花がちゃんとついているのかということですね。樹の剪定である程度調整できるとか、いろいろ言われていることがあって毎年いろいろ試しますけど、大体ついてくれています。

―花のつき方を調整できるんですか！？
“栄養成長”と“生殖成長”のバランスを取るというか、夏から秋にかけてどんどん枝が伸びていくんですけど、それを芽かぎしながら枝が伸びていく方向を整えて、秋口には葉っぱの芽を止めたいんですよね。そして次に花芽を出すというふうにコントロールしたいけど、ライチが元気すぎてなかなかそれが叶わない。毎年「何とかここで止めたい」って努力するんですけど、特に最後に芽が伸びてしまって、その芽をかいだ方がいいのかなとか、結構そういうところが悩みどころで。どんどん葉っぱを伸ばしてしまうと、花芽がつかなくなりますから。

―樹に勢いがあるのは、土づくりにも秘密がある？
有機肥料栽培に力を入れていますからね。“米ぬか”や“もみ殻”を中心にした自家製肥料や、ヨーグルト・納豆・イースト菌をブレンドした自家製乳酸菌を使って土づくりをしているのが、ライチの樹を元気にしているんじゃないでしょうか。農薬の使用も必要最小限に抑えていますし。

―他に苦労されている点は？
ライチの収穫や収穫後の手入れは真夏にするんですが、ビニールハウスの中で育てているので、とにかく暑いのが大変です。夏場は朝の時点でハウスの中が30℃以上になっているので、日中はもっと暑いですね。日中も作業しますが、休み休みやっています。

収穫したライチは、実の味の劣化はあまりないのですが、見た目が真っ赤で熟れている感じから、表面が段々茶色っぽくなって皮が薄くてパリパリな感じに変わっていくので、収穫した当日にクール便で発送しています。

―贈答用と家庭用のライチの違いは？
収穫したライチの中から、まずは贈答用12粒入りから箱詰めしていくのですが、箱の中が1粒ずつの大きさに仕切られているので、ある程度大粒で大きさが揃っていないと詰めにくいんですよ。だからまずは12粒入り用の実を選り分けて、後は大きさで選別しながら贈答用の1Kgと500g、その後に家庭用の1Kgと500gを詰めていきます。

傷が付いたりシミがついている実は、最初から入れません。贈答用・家庭用ともに全てA品です。

―ということは、一番人気は贈答用12粒入り？
12粒入りのお問い合わせが多いですけど、数量が出来ない時もあるので一応数量限定にさせてもらっています。シーズンの最初の方は比較的大きい実が出来るんですけど、後半は実が揃いにくいというか、ちょっと実が小さくなるんです。前年の収穫量を参考にしながら予約を受けていますが、年によって出来の良し悪しがあるので、大きい実が欲しい方は早めの方が良いかもしれません。

―生ライチのおすすめの食べ方は？
やっぱり生で食べるのが一番美味しいですね。食べる前に冷やして食べるともちろん美味しいですが、ハウスの中で収穫してすぐ食べるのも美味しいので、常温以下であれば美味しく召し上がっていただけると思います。

―最後に、これからの展望についてお聞かせください
おかげさまで地元では、「ミキファームといえばライチ」とご認識頂ける方が少しずつ増えているようです。最近では「カフェがあるところですよね」とも言われます。若い人からの求人応募が増えて、スタッフも若い人が増えてきています。

さらに「開かれた農業・立ち寄りやすい農家」に向かって進んでいこうと思います。
個人的には、ライチの様子は毎年違うのですが、その中でもさらに上手にライチを作りたいですね。

 以上、いかがでしたか？
まだライチがあまり知られていなかった頃から、栽培に取り組まれてきたミキファームさん。今では、夏のギフトとしての注文が次々に来るまでになられました。

楽天ファームでは贈答用３種類のほか、ご家庭用２種類をご用意。
出荷期間が約1ヶ月という、限られた時期にしか味わえないフレッシュでトロピカルな味わいを、皆さんもぜひお試しください。

◎ミキファームのライチは楽天市場で購入できます。