石川県初の有機JAS認定たけのこ農園が栽培する 有機たけのこ「色白美人」~極上の春の味わい~

石川県初の有機JAS認定たけのこ農園が栽培する 有機たけのこ「色白美人」~極上の春の味わい~
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最終更新日:2023.09.29 公開日:2023.03.29

石川県小松市で安全安心の有機たけのこを栽培する「いきいきたけのこ東山」の【夫】寺田喜代嗣(てらだきよし)さんと【妻】恵(めぐみ)さん。白くて甘く柔らかい特上たけのこの秘密や栽培のこだわりを伺いました。

目次

嬉しい声がたくさん!特上白子たけのこ「色白美人」

嬉しい声がたくさん!特上白子たけのこ「色白美人」

――「色白美人(いろじろびじん)」とはどんなたけのこですか?
地面から顔を出していない状態で収穫する「白子(しろこ)たけのこ」です。さらに化学農薬や化学肥料を使用していない安全・安心の有機JASを取得している特上のたけのこです。中身まで白くきれいであるため「色白美人」と名付けました。

 ――普通のたけのこと違うのですか?
白子たけのことは、粘土質で土壌の良い場所でしか収穫できません。粘り気の強い土ゆえ、地中に留まって成長します。そのため空気や光に触れないので、皮も身も真っ白で、柔らかく、えぐみのない甘いたけのこになります。

白子たけのこ 地中に留まって成長

――地面に顔を出していないと、みつけるのが難しいのでは?
慣れていないと難しいですね。たけのこ掘り体験を行っているのですが、初めての方はなかなか見つけられません。
でも見つける際のポイントがあるんですよ。

地面が地割れしていたり、頭が少し出ていたりするところにたけのこが隠れています。長年やっているとたけのこの場所がわかってきますね。
見つけるのは大変ですが、ぜひみなさんに食べてみてほしいですね。

――食べてみたいです!
ゆでた時の香りが良くて、包丁で切った時に中身まで真っ白!。
フレンチやイタリアンレストランのシェフや近くの産直のお店のお客様など、多くの方から嬉しいお言葉をいただいています。

――嬉しいお言葉とは?
「包丁の入り方が違う」「『たけのこ』の概念が変わりました。」「『色白美人』の色の白さも味も格別」など、とても励みになりますね。

地元のレストランのシェフが「ここのたけのこ美味しいよ」と広めて下さって、新たなお客様が増えたり、毎年購入して下さるリピーターの方が3分の2くらいいたりします。人の温かさも感じて、いろんな方に支えていただいているなと思います。
皆さんとのご縁に感謝!感謝!です。

農業をはじめたきっかけ

農業をはじめたきっかけ

――農業をはじめたきっかけは?
もともと実家が大きな農家で、お米、イグサ、たけのこを生業としていたので、よく手伝っていました。子供のころは、重労働の農業があまり好きではなかったのですが、体力もついてきて、近くの産直のお店でお客様の声を聞いた時に、やりがいのある仕事だと思うようになりましたね。

それで兼業農家としてやってきたのですが、定年退職をした時に本格的にたけのこの栽培・販売に着手しました。

定年を機にたけのこ農家

――定年を機にたけのこ農家へ?しかも有機農業?
BLOF理論(Bio Logical Farming:生態系調和型農業理論)で有名な小祝政明先生から、これからの時代は安全・安心のオーガニック栽培が求められるということをお聞きしたので、消費者ニーズも考えて有機農業をはじめました。

そして2021年に有機JAS認定を取得し、石川県で初の有機たけのこ農家になり、新聞でも紹介されました。

有機栽培では、有機肥料を使い、除草剤を使用しません。夏の草刈りは大変ですが、朝方など涼しい時間を利用して行うなど工夫しながら作業を進めています。

有機農業は、土や作物を守る虫などの豊かな自然環境を守ることにつながります。家畜の糞や草や落ち葉など地域の資源を有効活用でき、環境への負荷を減らす役割も果たします。
そして自然と共生することで、微生物の力で栄養たっぷりの土になり、やわらかく甘いたけのこが育つんです。

小学生の孫がたけのこ農家のお手伝い

――農業は重労働ですが、ご夫婦で?
通年の竹林管理作業は妻と2人ですが、息子が休日の時には、力仕事や草刈りなど手伝ってくれます。収穫作業は私と息子とパートの方で行い、出荷作業は妻と知り合いの方に手伝ってもらい作業しています。小学生の孫も繁忙期は手伝ってくれるのでとても助かっています。

――農業のここが好き!ここが面白い!と思うところは?
愛情をもって楽しみながら竹林管理や栽培を工夫することで、品質が向上し作業が面白くなるところですね。心を込めて育てたたけのこを「すごくおいしかった。」「身が真っ白、柔らかい」そんな会話やさまざまな嬉しい声をいただいた時が一番嬉しいかな。

 また、春の早朝、ウグイスの鳴き声、コオロギやバッタ、カマキリなどでいっぱいの竹林で作業できることはとても気持ちが良く、竹林での作業が楽しいなと感じます。

美味しさの秘密は「竹林管理」

美味しさの秘密は「竹林管理」

――たけのこ栽培のこだわりを教えてください。
年間を通した竹林管理で、こだわりは主に3つあります。

1つ目のこだわりは、重機を使った「天地返し」です。
天地返しとは、竹林の表層の土と下層の土を入れ替える作業のことです。竹林は20年ほど経つと土がかたくなるので、重機で土を2mほど掘り、土を入れ替えます。

天地返しをすると新しい根が伸び、根が力強く良いたけのこができるんです。新しい根が伸びるには2~3年かかるので、先を見て計画的に作業するようにしています。

2つ目のこだわりは、新しいたけのこを生む親竹の育成することです。
たけのこのシーズン始めにできた立派なたけのこを親竹にします。とても立派なたけのこなのでお客様にお届けしたいのはやまやまですが、これを親竹に育成することがとても大切なんです。

シーズンの終わり頃に出てきたものは、親竹にするには弱く、風が吹いたら倒れてしまう可能性もあるため、力のあるシーズン初頭のたけのこを親竹にします。

3つ目のこだわりは、竹を密植させず、間隔をあけてあげることです。
古くなった竹はおおむね6年程度で伐採し、間隔も2m~2m50㎝間があくようにします。こうすることで太陽光が当り雨も落ちるので、たけのこの栽培環境が整います。

お礼肥え

――実は他にもあるのですね?
そうなんです。6月に収穫できたことに感謝し、「お礼肥え」として、アミノ酸系の有機肥料をたっぷりあげて、来年の収穫に向けてまた準備をしていきます。

このようにして、一年かけて竹林管理をすることで、皆さんに喜んでいただけるたけのこをお届けできるのかなって思っています。

たけのこはよく実る年である「表年」、逆によく実らない年の「裏年」があると言われていますが、竹林管理と愛情で毎年同じくらいの量を収穫することができています。

お刺身がおすすめ!鮮度抜群の絶品たけのこ

お刺身がおすすめ!鮮度抜群の絶品たけのこ

――おすすめ料理はありますか?
ぜひお刺身で食べていただきたいですね。
新鮮なたけのこは、お刺身で食べていただけます。ゆでてアク抜きしたたけのこを薄くスライスし、冷蔵庫で冷やしてわさび醬油や生姜醤油で食べてみてください。甘みがあり美味しいです。

また、煮しめや天ぷらで食べていただくのもおすすめです。厚めに切っていただくとたけのこのシャキシャキした食感を楽しんでいただけると思います。

他にもたけのこご飯やお吸い物、焼きたけのこ、たけのこのアヒージョなどいろいろな料理で食べていただいています。さまざまな料理で春を感じていただけると思います。

鮮度抜群の絶品たけのこ美味しく食べる

――美味しく食べる工夫は?
たけのこは鮮度が命なので、鮮度よく発送するよう工夫をしています。
吸水シートを敷いたナイロン袋に、根っこの処理をした掘りたてのたけのこを入れ、保冷剤と一緒に段ボール箱に梱包します。気温によってはクール便にて送付します。

お客様には、鮮度の良い状態でお楽しみいただきたいので、届いたらできるだけ早めに、旬を味わってください。

地域を元気に!「千本桜」と「小松トライアスロン」の立ち上げ

【6】	地域を元気に!「千本桜」と「小松トライアスロン」の立ち上げ

――地域活性のために尽力されているとか?
石川県小松市を元気にするためにさまざまな取り組みをしています。
結婚した年、40年前に「KOMATSU全日本鉄人レース」を立ち上げ、現在は実行委員長をやっています。

トライアスロンはスイム(水泳)・バイク(自転車)・ラン(ランニング)の3種目を連続して行う複合競技ですが、石川県小松市は海が近くにないので、スイムの代わりに山登りを取り入れています。
最近は参加者700人ほど、ボランティアの方800人ほどが小松市に集まり、毎年9月の開催日には街が賑やかになりますね。

【6】	地域を元気に!「千本桜」と「小松トライアスロン」の立ち上げ

他にも「東山千本桜」の活動にも参加しています。石川県小松市東山町のごみ処分場跡地に整備されたマウンテンバイク場を桜の名所に生まれ変わらせる取り組みです。地元の子供たちやボランティアの方たちでソメイヨシノ300本、八重桜700本の植樹が去年完了しました。

桜を見に来て下さる方も少しずつ増えてきていますね。5年、10年後お花見スポットとして多くの方が訪れてくれると嬉しいと思っています。

桜のほかにも子供たちの自然観察してもらいたいため、触ったり見たりにおいをかいでみたり「五感を楽しむ里山づくり」として、サンショウやキンモクセイ、アケビ、ヤマブドウ、サルナシなども植える予定です。
これからももっと地域を元気にできる活動を続けてければいいかなと・・・。

――今後の目標を教えてください。
今と変わらず健康でいられるように、たけのこ栽培を続け、たくさんの方に喜んでいただけるたけのこを栽培していきたいと思います。

有機JAS認証の身が真っ白で、甘く香り高いたけのこをぜひ食べていただけたらと思います。

◎寺田夫妻の有機たけのこは楽天市場でご購入いただけます。

  • この記事の情報は掲載開始日時点のものとなります。
  • 農作物は、季節や天候などにより状況が変わります。
  • 掲載内容は予告なく変更されることがありますのでご了承ください。
CATEGORY :農家さん

ライター情報

  • Noumusubi
  • 清水麻衣

    楽天農業株式会社の農地スタッフ。静岡生まれ静岡育ち。食べ物で人を幸せな気持ちにしたくて農業を始めました。食べてくださる方とのつながりを大切にしたいなと思っています。農むすびでは野菜の生長する様子、栽培の驚きや嬉しさ、静岡での楽しい農業の日々をお届けします。趣味は朝ラーです。

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