国産・生ライチ!ピンクの大粒「玉荷苞(ぎょっかほう)」を果汁たっぷりに育てる沖縄宮古島の母娘
ピンクがかわいい果汁たっぷり大粒の生ライチ!沖縄県宮古島市で楽しそうに南国フルーツを育てる母娘。すなかわ果樹園の【母】砂川千代子(すなかわちよこ)さんと【娘】福地美樹(ふくちみき)さんに取材しました。
海外の南国フルーツを国産で!
すなかわ果樹園は、沖縄・宮古島の与那覇湾をのぞむ伊良部大橋(いらぶおおはし)からほど近くの畑で、南国フルーツを栽培しています。
こんにちは。母の砂川千代子です。宮古島でスターフルーツ、ライチ、アテモヤなど他数種類の果樹を育てています。
手に持っているのはスターフルーツの「美ら星(ちゅらぼし)」で、背景はライチ畑です。今はライチの花がいっぱい咲いています。
こんにちは。娘の福地美樹です。母を手伝いながら楽しく農業しています。
父はマンゴー担当で、まだ宮古島のマンゴーがメジャーではなかった20年以上前から栽培を始めていました。
――宮古島といえばマンゴーのイメージですよね?
はい、昔はサトウキビをやっていた農家が、宮崎のマンゴーブームにのってマンゴー農家に転身したことで、宮古島といえばマンゴーというまでになりました。ただ少し飽和状態に感じるので、宮古島の若い農家が他の熱帯果樹をはじめることが私の夢のひとつです。
――それでライチやスターフルーツを選んだのですね?
宮古島の気候があれば、海外でしか見たことがない熱帯果樹を、安全安心な国産として作ることができますから!
母はフットワークが軽く、宮古島にない品種でも、沖縄県内の農家さんを訪ねて栽培方法を学んだりしています。
新しい品種は、沖縄県の農業改良普及センターに行って分けてもらえるようにお願いします。日本果樹協会にも所属して、新しい品種は試すようにしているので、宮古島で私しか作っていない品種もありますね。
ピンクの枝付き生ライチ
――きれいなピンク!ライチってこんな色なのですね
生のライチはピンクですが、みなさんが知っているのは茶色っぽいですよね?ライチは冷凍すると茶色くなるので、海外から輸入する冷凍ライチは変色した状態なんです。
かわいいピンクの生ライチを知って欲しくて、枝付きでみなさんに発送していいます。
受け取られたお客様から、「枝つきなんて初めて。こんな風に木になっているんですね。」と喜ばれています。
「にがり」と「糖蜜」を使った自然と人に優しい栽培
――農法のこだわりを教えてください
すなかわ果樹園は、減農薬と有機肥料にこだわっています。
この写真は、農薬の代わりに「にがり」をあげているところです。にがりには微量要素がたくさんあって、葉っぱから栄養をとることで木が元気なるし、虫も来なくなって防虫対策にもなります。
にがりは宮古島の海水からとれたもので、これを使うと果実に甘みがでる気もします。にがりは本当にいいです。
そして有機肥料は、宮古島のサトウキビから作る「糖蜜」のものを使用しています。ミネラルがたっぷり入っているので、作物にあげると葉っぱの緑が濃ゆく、つやつやして、元気になるのがわかります。病気にもなりにくくりました。
この糖蜜の有機肥料をまいていると、黒糖の甘い香りがするんです。以前に使っていた液体肥料は、魚の腐った臭いで、洋服につくとずっと臭くて嫌でした。糖蜜は有機なので自然にも優しいし、人間にもとっても優しくてとっても気に入っています。
宮古島は石灰の島なので、生活用水として石灰岩にためた地下水を使用しています。だから農業で使用した農薬が地下水に影響しないように、できる限り農薬は使用しないことを信条にしています。
農薬を唯一使用するタイミングは、新芽の時期だけです。毛虫にかじられないように、散布した次の日には出荷できるほど残留性の無い農薬を使用しています。いつもある程度の作物が虫や鳥にかじられていますが、安全な証と考えてこれからもこの農法を続けていくつもりです。
除草剤は一度もつかったことはありません。だからもうすごい!365日雑草との闘いです。
果汁たっぷり大粒ライチ「玉荷苞(ぎょっかほう)」
――ライチの品種を教えてください
すなかわ果樹園のライチは、黒葉(くろば:写真左)と、玉荷苞(ぎょっかほう:写真右)の2品種を栽培しています。
通常サイズの黒葉は、むいたときに果肉に弾力があって、甘みの中に酸味も感じられます。実は小さ目ですが、中の種が大きいのが特徴で、わりと出回っている品種です。
巨大サイズの玉荷苞(ぎょっかほう)は、濃厚な甘みで、むいたら果汁がしたたり落ちます!そして、実が大きいのに種が小さいので、食べ応えも充分です。
わかりますか?このぷりっぷり感!
実は、マンゴーより糖度が高く21度もあります。マンゴーは大体15度で美味しいと言われているので、ライチって本当に甘みたっぷりなんですよね。
――すごい!ちなみに黒葉と玉荷苞(ぎょっかほう)はどちらが好き?
私は、玉荷苞(ぎょっかほう)が大きくて好きです。欲張りね(笑)
私も玉荷苞(ぎょっかほう)が好き。農作業の合間に、ハウスの中で食べるもぎたて生ライチは、最高です!10個でお腹いっぱいになります。
――食べてみたい!ライチの食べ比べがしたいです
そうですよね!ぜひ食べ比べをして欲しいので、黒葉と玉荷苞(ぎょっかほう)のセットを考えてみます。
ライチは果実が一度に熟するため、6月下旬~7月中旬頃、一気に収穫します。種がどちらもちょっと青いくらい、早いほうが美味しいですよ。
朝どれ生ライチを、その日のうちに産地直送しますので、どうぞみなさん召しあがってみてください!かわいいピンクの枝付き生ライチを、愛情たっぷりお送りします。
◎すなかわ果樹園の「こだわり農家直送:生ライチ」は楽天市場で購入できます。
編集後記
ライチ味のお菓子でみる「あのピンク色」は本当だったのですね!びっくりしました。それはともかく「玉荷苞(ぎょっかほう)」には興味津々です。果肉と果汁のたっぷりさと、最後までルビをふる読みにくさ。そのうち「ちゅらいち(美ら海&ライチ)」みたいな名前のライチが誕生したりして…。今から生ライチの夏が待ち遠しいです♪(担当:Motty)
- この記事の情報は掲載開始日時点のものとなります。
- 農作物は、季節や天候などにより状況が変わります。
- 掲載内容は予告なく変更されることがありますのでご了承ください。