苦節15年!稼げる農家を増やす独立支援の夢がついに叶う!楽天ファームの生みの親、よろこびの声

苦節15年!稼げる農家を増やす独立支援の夢がついに叶う!楽天ファームの生みの親、よろこびの声
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公開日:2022.03.03

2007年、未来の農業を救うために立ち上がった楽天農業(株)代表取締役社長で楽天ファームの生みの親、遠藤忍(えんどうしのぶ)。それから15年、ようやく叶った夢とは?よろこびの声を取材しました。

目次

苦節15年!農家を増やす独立支援の夢が叶った

苦節15年!農家を増やす独立支援の夢が叶った

今から15年前、日本の農家の高齢化と後継者不足に危機を感じました。
70歳で引退すると仮定すると、今後10年で高齢化の影響で8割もの農家が減少するという現実に愕然とし、このままでは国産の野菜が食べられなくなってしまう!なんとか日本の農家を増やさなければ!と、農業事業をはじめました。

若い人に興味をもってもらうために「ネットゲームで野菜を育てる」というサービスを開発し、批判の声を受けながらも、現在の楽天ファームへとつながってきました。

楽天グループになって6年。楽天農業(株)を野菜ではなく、農家をつくりだす会社にしたいという想いで7人からスタートして、今は130人以上。6年で約20倍!しゃかりきにやってきましたね。

楽天農業(株)では、何年も使われていない地域の悩みの種である耕作放棄地を開墾し、有機農法でオーガニック野菜を栽培できる農家を育てています。
しかし、彼らが独立起業しようにも売り先がないのが1番のネックでした。オーガニック野菜は、農協や市場のように集約して流通にのせる仕組みがないのです。

そこで、オーガニック野菜の売り先として集約できる冷凍工場やサラダ工場を自社で作りました。これでやっと農家を輩出する地盤ができたのです。

あとは資金調達、土地と機材の貸し出し、資材の購入を支援する「インキュベーションファーム」の仕組みを構築しました。

そして念願の2021年9月、楽天農業から6人独立、内5人が法人として開業!農家をつくりだすという夢が理想のかたちで叶いました。とても嬉しいです!

サラリーマン農家の5倍すごい独立農家たち

サラリーマン農家の5倍すごい独立農家たち

――独立農家メンバーが作る野菜の品質が高いと評判ですね?
しっかり手をかけているので、いい作物ができていますね。
種まいて、水まいたら終わりなんて、さぼっているとお金にならないのをよくわかっています。

草かり、作付け、間引き、日々の世話、防虫ネットをかけるなど、やるべきことをやるべきタイミングで完璧にやっていますよ。

例えば、土が乾いた状態でないとできない作業があって、翌日は雨とわかっていたら、今日は徹夜してでも終わらせて明日休むほうがいい。でもサラリーマン農家は時間で働いているから、途中で帰って、土が乾くまで1週間も作業ができなくなったりしますよね。

遠藤忍

もしそれで収穫がゼロになれば、経費も1回で数百万円がパーですよ。経営者になれば、全部自分の責任になりますから、独立農家になったことで真面目にやるようになったと思います。

本音をいうと、サラリーマン農家ではさぼるんです。野菜1㎏をつくるのにサラリーマンだと約1,000円、仕入れると約700円、独立農家だと約200円。5倍も効率がいい!高品質で捨てるところも少ないので、すごいです。

いいことしかない!研修スタッフの意識向上

いいことしかない!研修スタッフの意識向上

――楽天農業の主要メンバーが独立して残された現場で困ったことは?
困ったことは全くない!すべていい方向へいっています。
かなりいい刺激になっていて、草もはやさないくらいに完璧にやりだしました!研修スタッフの意識が一気に向上したのがわかります。

だから最近は、農地へいくのも楽しくなりました。ちょっと前までは、時間をみつけて農地へいくと、あれができていない、これができていないで、ストレスがすごかったです。スタッフの心の中では「うるさい上司が来た」「お前がやれ」と思っていたでしょうね。でも今はそれが「ありがたい忠告」になったのか、進んで農作業をしていますよ。

以前は、反抗的な子もいたり、まるでガチンコファイトクラブのようでしたから(笑)
独立した子たちを見ると、6年間教えてきたことが無駄ではなかったと、本当にうれしく感じています。

全員がものすごくいい野菜を作れるようになって、畑もきれいになりました。独立農家を輩出できたことは最高によかったです!

農家に向く人、向かない人

農家に向く人、向かない人

――農家に向いている人は?
農業が好きな人じゃないと続きません。自然の中で働いて、楽しい!と思えるかどうかは大事なポイントです。

自分の場合、給料無しで7年間やれたのは、毎日が理科の実験みたいで楽しかったからですね。PDCAサイクルをまわして、来年こうやってみよう、そしてこうなったという結果と検証を重ねていく。植物は愛情をかけると、その分だけ結果が明確にでるおもしろさがあります。

ただ体力的に楽な仕事ではないですから、やってみておもしろいと思えるかどうかは、真っ二つに分かれると思います。

今後の独立農家の育成について

今後の独立農家の育成について

今後も楽天農業(株)では、独立希望者を採用して、独立農家を増やしていきます。有機農家のプラットフォーマーとして、現在の愛媛から、広島、山口などの中国地方、東海地方にも研修独立できる有機農場を広げていく予定です。

農林水産省の2050年に25%を有機農業へという動きにも期待しています。現在0.2%※なので125倍もオーガニックが身近になるということになります。世の中の流れに合わせ、農協などでオーガニック野菜の流通がはじまったとしても、お互いデメリットになることはないはずです。
※農林水産省が平成29年度に発表した面積基準の栽培割合

ちなみに2021年の独立農家メンバーは、1人でやっていたり、家族と畑にでていたり、友達とやっていたり様々ですが、収入アップにはつながっていると思います。このあとインタビュー記事で紹介される予定ですので、期待していてください。

これからも楽天農業(株)は『農家を育てる』ことで、日本の農業の労働者不足という課題を解決し、安心して国産野菜を食べられるよう貢献してまいります。

農業で独立起業を目指す方は、ぜひ採用情報をご覧ください。

  • この記事の情報は掲載開始日時点のものとなります。
  • 農作物は、季節や天候などにより状況が変わります。
  • 掲載内容は予告なく変更されることがありますのでご了承ください。
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ライター情報

  • Noumusubi
  • Motty

    農むすび編集長。埼玉県深谷市出身。農家の孫。日テレAD時代、おしゃれカンケイを担当。農家さんの人となりをドラマチックに伝えたいと取材記事を書きはじめた。好きな農作物はメロン。農業は自然の恵みあってのもの。神社のお祭りで五穀豊穣を祈るのも、大切にしたいと思っている。

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