オーガニックとは?

オーガニックとは?
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最終更新日:2023.01.18 公開日:2018.10.23

オーガニック野菜は「無農薬?」「有機野菜と違うの?」「なぜ高いの?」など、お客さまからいただく「オーガニック」の疑問を取り上げました。100%オーガニック野菜を生産する楽天ファームが回答します。

目次

オーガニックと有機は同じ

「オーガニック野菜」と「有機野菜」と違うのか?
答えは、同じです。
オーガニックは日本語で〈有機の〉という意味なので、オーガニック野菜=有機の野菜となります。

そもそも「有機」とは?
有機物、無機物の有機です。身近なところでいうと、砂糖は有機物で、塩は無機物。炭素を含む砂糖は燃やせば焦げる、炭素を含まない塩は焦げないというのが主な違いです。

そして土の中で、土を元気にする生き物が「微生物」です。この微生物が土を作るのに必要なのが有機物なのです。
この微生物の働きを活かして土づくりを行い、化学合成した肥料や農薬を使わないことを基本とする農法がオーガニックになります。オーガニックは土壌が持つ自然の力を最大限に活用し、野菜の力を最大限に引き出す栽培方法であるといえます。

ちなみに、ドイツやフランス、イタリアではオーガニックに「Bio(ビオ)」という言葉を使ったりします。ドイツ語の『Biologisch(ビオロギッシ)』の略で、英語のOrganicと同義語、日本語で〈有機の〉という意味です。

オーガニックは無農薬ではない

オーガニックは無農薬ですか?
いいえ、そうとは限りません。
まったく農薬を使わない農家さんもいますが、オーガニックの証である有機JAS規格では一部の農薬の使用が認められています。

農業をするうえで、害虫や病気、雑草を防ぐには、何らかの対策が必要です。手作業だけで間に合えばよいのですが、自然が相手ですから対処しきれない状況もでてきます。そのため、農産物に重大な損害が生ずる危険が急迫している場合に使うことができる農薬(有機農産物の日本農林規格 別表2)が定められています。
使用できる農薬は、原則、微生物やお酢、天然鉱物などの自然由来の物を利用したものですが、使用したものは「無農薬」や「農薬不使用」とはいえません。

「オーガニック」「有機」の表示には認証が必要

日本では、この有機JASマークが付いた食品にだけ「有機」や「オーガニック」と表示できると定めたJAS法に基づく法律があります。

有機JASマークは、太陽と雲と植物をイメージしたマークです。農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないで、自然界の力で生産された食品を表しており、農産物、加工食品、飼料及び畜産物に付けられています。

このマークを商品につけるには、第三者機関の検査によって、有機JASの認証を受けなくてはいけません。
また海外から輸入されたOrganicやBioなどの製品を、「有機」や「オーガニック」と表記して日本国内で販売する場合も、有機JASマークの表示が必要となっています。

有機JAS規格では、化学的に合成された肥料や農薬の使用を避けることを基本とする他に、遺伝子組換え技術を使用した作物も禁止としています。
化学物質による土壌汚染・水質汚染を低減するだけでなく、遺伝子組み換え技術も不使用にすることで生物多様性の保全(地球上の自然環境や種や遺伝子のつながりを守ること)にもつながっていくので、環境にやさしい栽培がオーガニックであるといえそうです。

無農薬、減農薬の表示にはご注意を

無農薬は農薬を使っていないから、オーガニックより安全か?
いいえ、そうとは限りません。

無農薬ときくと、「残留農薬」も一切ないと思うかもしれませんが、全く農薬が無いとは言い切れません。栽培期間中に農薬を使っていないから無農薬といったり、昨年は農薬を使ったけれど今年は使っていないから無農薬といったりしていることもあります。

このような誤認を防ぐため、農林水産省では「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」を作成しました。
現在は、「無農薬」「減農薬」「無化学肥料」「減化学肥料」と表示して農作物を販売することは、原則的に禁止されています。

それらの農作物はガイドラインによって、「特別栽培農産物」と表示できるようになっています。
「特別栽培」とみかけたら、農薬や化学肥料を控えて、努力されている農家さんを想い浮かべてもらえたらいいかなと思います。

なぜオーガニックは高価なのか?

オーガニックは人手がかかります。
農薬を使えば一挙にできるような作業も、有機栽培はそうはいきません。虫や雑草は基本的に人の手で除きます。朝から晩まで草とりで中腰のまま作業が続く日もあります。

そして、オーガニックはとても希少なものです。
日本に流通する農作物全体の内、オーガニックの割合はわずか0.2%(※)しかありません。需要と供給のバランスで、市場価格は割高になる傾向があります。

以上をみると、オーガニックは価値が高く、価格も高くなるのも、うなずけるのではないでしょうか。
ここで間違いなくいえるのは、農家さんの労力と比例して、愛情がたくさん注がれている農作物であるということです。

※農林水産省が平成29年度に発表した面積基準の栽培割合

100%オーガニックとは?

100%オーガニック定期便は、有機JAS認定のオーガニック野菜のみを100%使ったサラダや野菜セットの商品です。
畑はもちろん、工場まですべて有機JAS認定を取得しています。

また楽天ファーム楽天市場店オーガニック&ナチュラルマーケットでも、有機JAS認定商品を各種取り扱っておりますので、ご覧になってみてください。

オーガニックの魅力は、自然の恵みで育った野菜が持つ、野菜本来の自然な色・香り・食感・味を、お楽しみいただけることだと思います。
そしてオーガニックに触れることで、ふだんの食事の裏側にあるストーリーや、環境保護などについても、考えてみるきっかけになるとうれしいです。

編集後記

オーガニックって何がいいの?と聞かれます。
個人的には、楽天ファームのオーガニック野菜がひいき目なしに美味しいのでそこを伝えたいのですが、他のオーガニック野菜もそうかと言われるとわかりません。
そうするとオーガニックの良さは、暮らしが丁寧になることかなと思います。オーガニックを選ぶようになると、自然と自分の体のことにも目が向くようになります。オーガニック野菜は丁寧に育てないとできませんから、きっといろいろつながってくるのでしょう。(担当:Motty)

  • この記事の情報は掲載開始日時点のものとなります。
  • 農作物は、季節や天候などにより状況が変わります。
  • 掲載内容は予告なく変更されることがありますのでご了承ください。

ライター情報

  • Noumusubi
  • Motty

    農むすび編集長。埼玉県深谷市出身。農家の孫。日テレAD時代、おしゃれカンケイを担当。農家さんの人となりをドラマチックに伝えたいと取材記事を書きはじめた。好きな農作物はメロン。農業は自然の恵みあってのもの。神社のお祭りで五穀豊穣を祈るのも、大切にしたいと思っている。

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