食べる宝石シャインマスカットで内から輝く!抗酸化力で高評価を受ける女性農家のぶどう愛がすごい

食べる宝石シャインマスカットで内から輝く!抗酸化力で高評価を受ける女性農家のぶどう愛がすごい
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最終更新日:2022.07.15 公開日:2022.07.14

「ぶどう作りは楽しいです!」と笑うのは岡山県にある正金農園の正金智美(まさかねともみ)さん。正金さんのシャインマスカットはえぐみがなく抗酸化力が高い身体に優しいぶどう。正金さんのぶどう愛を伺いました。

目次

ぶどう作りってめっちゃ楽しい!

ぶどう作りってめっちゃ楽しい!

――農家になったきっかけは何ですか?
私の妹がぶどう農家のお嫁さんなんです。妹の嫁ぎ先は岡山県でも一番のぶどう産地。彼女の嫁ぎ先に作業の手伝いに行って「めっちゃ楽しい!」と思ったのがきっかけです。想像以上に面白かったんですよね。

それで毎年忙しい時期に手伝いに行くようになりました。主人は農機具メーカーに勤務しているのですが、彼も農業に興味があったこともあり、手伝いではなく実際にぶどうの木を植えて自分でぶどうを作ってしまったら良いのではないかと思い、ぶどう農家になりました。

 ――ぶどう作りが楽しくてぶどう農家に転職?
はい。もともと岡山県出身で、以前は事務員として働いていました。まだぶどうも植わっていない、ハウスも建っていない状態のまま勢いで仕事を辞めたのが6年前です。

夫婦二人で突っ走って、周囲は「え!仕事もう辞めたの!?」という反応でした。

実は高校卒業後は農業大学校で二年間農業の勉強をしていました。そのような経歴はありますが、ぶどう農家にいざなるという時には当時勉強したことは頭に何も残っていなかったですね(笑)。

ぶどう作りを本格的にやると決め、ご縁があり近所のぶどう農家さんの所で勉強も兼ねて働かせていただきました。ぶどう作りのいろはをそこで教えてもらったんです。そこが私の師匠になります。

自分の農園を立ち上げてからも手伝いに行けるときは行っています。今年は自分の農園のぶどうの収穫量が本格的に増えてきたのでほとんど手伝いに行けていないですね。

栄養価コンテスト優秀賞のえぐみがないシャインマスカット

栄養価コンテスト優秀賞のえぐみがないシャインマスカット

――どんなぶどうを作っているのですか?
シャインマスカットをメインに作っていますが、他にクイーンニーナ、ゴールドフィンガー、BKシードレスという品種のぶどうも作っています。

シャインマスカットは作りやすいですし、人気も知名度もある品種なので作るのなら今だろう!と決めました。
他の品種は自分が食べてみて美味しかったものや、見た目や粒の色が綺麗なものを選んだんです。シャインマスカットは緑、クイーンニーナは赤、ゴールドフィンガーは黄、BKシードレスは黒なので、詰め合わせにすると綺麗なんじゃないかなと思っています。

正金さんのシャインマスカットの特長

――正金さんのシャインマスカットの特長を教えてください。
うちのシャインマスカットはとにかくえぐみがありません。
お客さんに言われたことがあるのが「正金農園のシャインマスカットは食べた後に歯がキシキシしないから良いね」。ぶどうだけではなく、果物を食べた後、口の中になんとなく変なえぐみ、違和感が残ったことはありませんか?うちのぶどうにはそれがありません。

あと、正金農園のシャインマスカットは栄養価が高く、特に抗酸化力が高いんです。今年開催された「オーガニック・エコフェスタ2022栄養価コンテスト」では優秀賞を受賞しました。

このコンテストでは、硝酸イオン、糖度、ビタミンC、抗酸化力、食味試験の5項目が審査されます。硝酸イオンは酸化した窒素成分のことで、えぐみや苦みの原因となるあまり好ましくない成分です。

抗酸化力は細胞の酸化、即ち細胞の老化を防止するビタミンやミネラル、その他ポリフェノール、フラボノイド、カテキンなどの成分の総合力をDPPH法※という方法で調査して数値化したもの。

審査結果、検査機関メディカル青果物研究所が保有する平均データと比較し、正金農園のシャインマスカットは、抗酸化力が平均値の約1.2倍であることが分かり、ぶどう部門で優秀賞を受賞したんです。

農薬使用量削減で身体に優しいだけではなく、食べればアンチエイジング効果も期待できるシャインマスカットですよ。

※人工的につくった活性酸素に、野菜や果物をしぼった汁をかけ、人工の活性酸素が除去される時間を調べて、抗酸化力を計測する方法。(「一般社団法人日本有機農業普及協会オーガニック・エコフェスタ栄養価コンテスト栄養価チャートの見方」より)

菌の力を借りる、人にも環境にも優しい農法

菌の力を借りる、人にも環境にも優しい農法

――農法のこだわりを教えてください。
BLOF(ブロフ)理論(BioLOgical Farming)という考え方あり、それを勉強しながら化学肥料を使わずに高品質かつ、高栄養、多収穫ができるぶどうの栽培を目指しています。

その考え方の一つに、土の中にいる酵母菌などの良い菌たちの力を借りて土づくりするというものがあります。土が強くなると木も強くなり、美味しいぶどうを作ることができるんです。
えぐみがなく、抗酸化力が高いシャインマスカットができるのは、化学肥料を使わずに菌の力を借りているおかげなのかもしれません。

また、土づくり以外にも菌は活躍してくれます。例えばバチルス菌は病気を引き起こすような悪い菌を寄せ付けないようにしてくれるんです。
除草・予防・殺虫・殺菌目的の農薬は使用していないので、できる事はできるだけやってリスクを回避しているんですよ。

農薬を減らすことで失敗したこと

――農薬を減らすことで失敗したことはありますか?
「あの時農薬を使えばよかった」と思った経験はありません。今のところぶどうが全滅するような病気は起きたことがないですね。
でも、ハウスの中にコガネムシが大量発生してしまったことがあります。

――大量発生とは大変でしたね?
はい、ハウスの中が虫かご状態になりました。農薬を散布すればすぐに解決するのですが、使いたくないので一匹ずつ葉っぱから落としてペットボトルに集めるという作業を朝昼晩ひたすら繰り返しましたね。それでも逃れたコガネムシがハウス内に卵を産み、この卵が翌年かえって、また次の世代のコガネムシが大量発生して…この作業は何年も続いたんです。

原因は木のチップを生のまま入れたことでした。本当はただ適当に混ぜ込むのではなく、ある程度放置して崩した状態にして土にすき込まなければならなかったのですが、「木材や竹のチップが土作りに良い」と聞き、すぐに何も考えずそのまますき込んでしまったんです。恐らくその木のチップにコガネムシの卵がついていたんですよね。コガネムシの負の連鎖もやっと終わりそうで、今年はほとんど見なくなりましたが、それでもまだ少しいます(笑)。

指先を使う緻密な作業で理想のぶどうを目指す

指先を使う緻密な作業で理想のぶどうを目指す

――実際に農業を始めてギャップはありましたか?
思っていたのと違うということはそんなにないかな。ぶどうと向き合う仕事は毎日楽しいです。

花切り作業と粒の間引き作業が特に好き。指先を使う細かい作業が好きなんですよね。音楽を聞きながら毎日楽しく作業をしています。

1か月の長期保存ができる秘密

▲花切り作業前(左画像)と花切り作業後(右画像)

――花切りと粒の間引き…どんなことをするのですか?
ぶどうの花は大きいんです。大きいもので手のひらから肘あたりの大きさのものもあります。「花切り」は、その大きな花部分を蕾の時に3㎝ほどを残して短く切り落とすことです。3㎝ほど残したら将来ぶどうの房が600gほどになります。しばらくすると花が咲いてぶどうの実の赤ちゃんができるので、ジベレリンという植物ホルモンに浸して種なしぶどうにします。

間引き作業は、自分の園のぶどうの性質や作りたい理想の房の大きさに合わせて一つの房についている粒の数を調整することです。

例えば、一房約600gのシャインマスカットを作りたいとします。花切りで3㎝ほどにしていたら、一房に50粒ほど実がつくのですが、うちの園のシャインマスカットは一粒20gの実をつける。そうすると、理想の一房600gのシャインマスカットにするには、50粒のうち20粒を間引いて、30粒を残す必要があるんです。

生姜が1か月の長期保存できる秘密

――すごい!計算が必要なんですね。
そうなんです。私の師匠や妹の嫁ぎ先の農家さんくらいになると、もう皆さん感覚で分かっていらっしゃるので一つずつ数えたりはしません。でも私はまだ数えて落としますね。なんとなく「ここはちょっと粒が多いかな」というのは分かるのですが、なかなか思い切って間引くことができず、一度間引いた後に「やっぱりもうちょっと落としたほうが良いかな」と、また戻って作業するということもあります(笑)。

間引き作業が甘く、粒が多く残ってしまっていると房が粒でぎゅっとしまり、ひどいものだと粒同士が押し合って実が割れてしまうことがあるんです。

逆に、粒を落としすぎると今度はスカスカの向こう側が覗けてしまう房になってしまいます。また、粒の数だけではなく、粒の「向き」も考えなければならないんです。

 ――数だけではなく、「向き」もですか?
はい。粒によって下を向いているものもあれば、上や横を向いているものもあります。毎朝、将来どのような形の房になってほしいか考えながら作業をしています。これが本当に難しいんです。
だから、デパートなどで贈答用のぶどうを見かけると上手に間引いているな、すごいなと思います。

ぶどうを食べた後に残る木の軸部分を見ても、「あぁ、こうやって間引いてるんだな」と勉強する感覚で見てしまいますね。

房の袋掛け作業が終わったら後はひたすら収穫できるまで待ちます。
花切りや間引き以外にも、芽かきといういくつか出てくる芽を一つにする作業、棚付けという自由奔放な枝を作業しやすいように棚に沿わせていく作業、副梢(ふくしょう)という伸びてくる芽を取り除く作業などがあり、袋掛けまでひたすら走り抜ける感じですね。根気のいる作業が多いですが、考えながら進めていくのがとにかく楽しいんです。

おすそ分けも保存も!便利な粒パックでお届け

おすそ分けも保存も!便利な粒パックでお届け

――梱包の工夫はありますか?
今回お届けするのは、房ではなく粒の状態のシャインマスカットです。一房のうち一粒だけ傷があったなど、房の状態では贈答用として販売が難しくなったものを、一粒ずつ丁寧に房から外します。そのため家庭用として販売していますが、味は贈答用品質と変わりません。

一粒一粒に軸の先がついていると思うのですが、鮮度を保つためあえて残しているんです。でも、この残した軸が長いと、輸送中に粒同士が当たって傷がついてしまう。そのためギリギリの短めに切っています。

ちょっと摘まみにくいねというお声をいただくこともありますが、鮮度保持と、実を傷つけないための工夫なのでご了承ください。

 ――粒パックだとおすそ分けもしやすそうですね
そうですね。4パックお届けするのでちょっとした手土産やおすそ分けとしても配りやすいです。

またぶどうの保存方法として、房で購入しても食べきれない場合は軸を残した状態で粒にばらして保存するのをおすすめしているのですが、うちの粒シャインマスカットは鮮度を保った状態でパックのまま保存できるので楽ちんだと思います。

楽しいぶどう作りの秘密は「無理をしないこと」

楽しいぶどう作りの秘密は「無理をしないこと」

――正金さんのモットーは何ですか?
ぶどうの樹と一緒に無理をしないこと。しなければいけないことは手を抜かないけれど、ある程度は手を抜くことかな。
私は楽しく仕事がしたいんです。仕事とプライベートのオンオフはかなりはっきりしているかもしれません。今日は仕事のことは考えないぞ!というときは…いや、考えてしまうかも(笑)。
農閑期はひたすら家で過ごします。引きこもりですね。

――正金さんのこれからの目標を教えてください。
正金農園のぶどうのファンをもっと増やして、直売所をメインにして販売するのが最終的な目標です。直売所をちょっとずつ大きくしてワークショップもできるようになったら嬉しいなと思います。
ぶどうのツルでリースを作ったり、お餅を作ったり…そういうことができたら良いな。
ぶどう農家をしていて一番嬉しいのは、やっぱり「美味しかったし、また買いに来たよ」と言ってもらえること。より品質を良くして、食べたいと言ってくださる方に安心して召し上がっていただけるぶどうを届けていきたいです。

◎正金さんのシャインマスカットは楽天市場で購入できます。

編集後記

実は甘いものが苦手で、食味検査がぶどう作りで一番きついという正金さん。ご自身で作っている果物が苦手という農家さん、楽天ファームに多い気がするような…?こだわりの土作りや丁寧な作業にしっかり応えたシャインマスカットはえぐみがなく抗酸化力がずば抜けて高い!「ぶどう作り、めっちゃ楽しいですよ」と生き生き語る正金さんのぶどうに対する愛情は正金農園Instagramでも覗き見できます。取材でもSNSでもぶどう作りが好き!ぶどうが可愛くて仕方がない!そんな想いが伝わってきました。

  • この記事の情報は掲載開始日時点のものとなります。
  • 農作物は、季節や天候などにより状況が変わります。
  • 掲載内容は予告なく変更されることがありますのでご了承ください。
CATEGORY :農家さん

ライター情報

  • Noumusubi
  • 額見奈央

    楽天農業株式会社の2020年新入社員。石川県生まれ、奈良で学生時代を過ごして、愛媛にやってきました。「人にも環境にも優しく、人のつながりが生まれ続いていく」そんな地域に根差した農業を目指しています♪女子大出身・農業未経験女子だって農業ができることを発信していきます。

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